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映画『男たちの大和』

以前テレビ放送していた時にはちゃんと見ていなかったので、改めてレンタルしました。あと松山ケンイチくんを見るために。とか言いながら断っておきます。今日は珍しく真面目です。重いです。

毎年夏休みになると、戦争について何かしら考えなくてはいけない気になります。といってもたいしたことをするでもないのだけれども。こんな風に映画見たりするくらいで。
私、戦争をあつかった映画とか小説とか漫画とか結構好きなんです。好きっていうと語弊があるかもしれませんが・・・一応断っておきますが、言うまでもなく戦争が好きっていうのではないです。何かつい手にとって見てしまうんです。何でか・・・多分私の知る歴史の中で、第二次世界大戦が一番許せない、けど正直いまだに不可解な出来事なんだと思う。それで無意識に知りたいと思ってるのかもしれないです。
それはさておき。それでもずっと戦艦大和のことには興味をひかれませんでした。今、第二次世界大戦=過ち、という認識が一般的じゃないですか。そういう負のイメージがある中で戦艦大和だけは、「カッコいいもの」「スゴいもの」として取り上げられてるような印象だったんです。で、戦争が生み出した物の、何がすごいの?って反発する気持ちが強くて、よく知ろうともしてなかった。

というわけで以前のテレビ放送の時には全然ちゃんと見てなかったんですが。見ました。とても直視していられないシーンもあったけど見ました。そんで・・・戦争ものよく見る、とか言ってる割にいつも感想は同じなのね。「戦争はいけない」。今回もそうなんですけど。そんなんなんで、言うと軽くなってしまって嫌なんですけど、私の筆力では。ともかく、大きく分けてふたっつ。戦争って恐いと改めて思ったことがありました。以下、ちょっとネタバレ。

まずひとつ。数少ない大和の生き残りである主人公の神尾少年が、戦争が終わってすぐに、大和と一緒に沈んだ仲間の母親を訪ねるシーンがあります。それで、我が子の戦死を知らされた母親が神尾にかける言葉。

「あんた、一人ぬけぬけと。よう帰ってきたのう」

自分の息子と同い年の、生き残りの少年兵に対して。こう言うんです。こんな残酷な言葉を。そして神尾はその言葉に縛られたまま生きてゆく。60年間も。
ただ、じゃあこのお母さんが冷酷な人だと言えるのか?というと、イエスと答える人は少ないと思う。私には子どもはいないけれど、大事な人を理不尽に奪われてこんな言葉を口にしてしまった気持ちを想像し、納得することはできる。でも、何でこんなことが納得できてしまうのかと思うと悲しくてたまらない。

もうひとつ。今までこんなこと思ったことなかったのですが。戦艦大和に無数の敵機が来襲し、味方が次々と撃たれ死んでゆく中、神尾たちはわずかに残った戦力で何とかそれに立ち向かおうとするわけです。でね。敵機に対して機銃を撃ちまくるんですけどね。

当たれ!!

って思ってしまったの。その自分が恐かった。そんなん思うのは私だけなんだろうか・・・仲間がほとんど殺されて、自分もいつ殺されるか分からない状況で、あまりに必死な神尾たちに感情移入するあまり、ではあるんだけども・・・。ちなみに、私が直視できなかったシーンはこのへん全般的に。恐いよ。爆弾も銃も血も。でもふと我に返ってそう思ってる自分に気づいたとき、もっと背中が寒くなった。当たれって、要は相手のアメリカ兵死ねっていうのと同じだ。相手も人間だってことが分からなくなってる。戦争はいけない、とか言ってるくせに、当事者としてどっちかの側についてしまったら(私の場合は妄想ですけど)、根本的にいいとかいけないとか思う間もなく相手を叩き潰そうとしてしまうのかもしれないなあ。


むああ。やっぱりちゃちいな~私の感想文。ちゃちいついでに言ってもいい?もう言ってもいい?松山ケンイチくん、入隊当時15歳っていうのは無理があるんじゃない?ちょっと。15歳にしてはがたいが良すぎない?別にいいけどぉ。彼の演技はすごい。デトロイト・メタル・シティの公開待ち遠しいです。


って茶化して終わろうと思ったけど、もうひとつ。
何かね。やっぱりね。この映画全体通して、大和はスゴイ!っていう雰囲気は否めないし、そういう雰囲気は嫌だと思った。映画のホームページを見たらもっとそれが伝わってきた。私は乗り物とかも昔っから興味ないし、ましてや軍隊にも興味はないので、世界最大の戦艦とかその美しさがどうこうとか言われても何の感動もわかない。戦艦大和は単に戦争の道具というだけでなく、当時の日本の技術の結集であって、その後日本の自動車産業発展の鍵となったとかいう話も聞いたことはあるけど、それでも大和があって良かったとどうしても思いたくない。これはもう理屈じゃなく感情です。なのでだから何なんだと言われても困ります。

映画は良かったですが大和嫌い(?)は変わらないみたいです。

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