審美眼の話

今日バイトでコンサートが終わった後に妙なお客さんがいた。

「しょーもない演奏やった」「がっかりやわ」「やっぱり外国人と比べたらあかんな」など延々大声で繰り返し、挙句の果てに開催してるこの街が悪いだの○○（差別発言）の街だの東京の人はこんな街怖くて来られないと言ってるだの･･･他のお客さんはすでにはけた後だったのでまだ良かったが、とにかくうっとうしいお客さんだった。しょうもないと思ったんなら途中で帰れば良かったのに。久しぶりにストライクで腹が立った。
まあそのお客さんはさておき。音楽で食ってる人たちの演奏なのだからそれをしょうもなく感じるというのは、よっぽど耳が肥えまくっているかひねくれているかのどちらかだと思う。レベルの低い耳でも演奏に感動できるのと、耳が肥えているゆえに滅多に感動しないというのと、どっちが幸せなんだろうか？とよく思う。味覚も一緒で、三流の料理をおいしいおいしいと食べるのと、二流の料理を食べて一流より劣ると思うのと、どっちが幸せ？宝石とか、絵画とか、その他諸々以下同文。
質の良いものを見極められる力はそりゃああったら良いかもしれないが、行き過ぎると人生損しそうな気がする。ていうか世間的な評価や格付けがどうあれ、自分の満足できるものが世の中にたくさんある方が良いと思うので、せっかく時間とお金と労力かけて聴きに来たコンサートをしょーもないと切り捨てる気持ちが理解できないのでした。しかも今日の曲は自分好みでしたのでＣＤ探してみよかと思います。シベリウス！